とにかく水が澄んでいた朝、とらえたアタリはほんのわずかな変化だった。
その日のそれは、まるで揺れる海藻に針が引っかかって竿先がしなっているかのように見えた。自分では魚信がないものと思い、ランガンしていくが、全く反応がない。しかし、最初のその場所に戻ると、また、同じような事態が起こった。

ん？あたってるのか？とまずは聞き合わせをする。しかし反応がない。すると再び先ほどの揺れるような竿先のしなり、ふと、ラインに目をやると、一瞬ではあるが、緑とオレンジの部分が、「スッ！」とわずか１ＣＭ程度ではあるが、動いているではないか！

竿先の集中から、ラインに目先を変えて、もう一度ゆっくりと落とし込む。私の愛用している、黒鯛ISMラインのマーカー部だけが太くなっているのがとても沈下速度をコントロールしやすい。他のラインにはない設計であり、また、その品質維持能力も他のラインに比べ、はるかに高い。

そして、次の「スッ！」で合わせた！上がってきたのは50センチの年無チヌ！まわりの漁師さんも集まってきて、興奮冷めやらなかった。

今回のこの釣果は間違いなく、黒鯛ISMがもたらした幸運であった。
そして、やはり私にはこのライン一択だと確信させられた釣行であった。