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【バス釣り】早野剛史が考えるクランクベイト論

2023.1.6

 

皆さんこんにちは。サンラインバステスターの早野剛史です。

 

今回は、クランクベイトだけでなくラインセレクトやルアーについて掘り下げたコラムです。冬もフィールドによってはクランクベイトが効くタイミングも有りますが、来たる2023年の春以降に向けて是非最後までチェックしてみてください。

 

【クランクベイトを使うタイミング】

まずクランクベイトというルアーについてですが、バズベイト、チャターベイト、スピナーベイト、バイブレーション、クランクとハイスピードにフィールドを探れるルアーの1つとして個人的に捉えています。

ルアーのパワーや特性としては、非常にアクションの強いものから弱めのアクションもあるものの、濁り等の状況変化にも強くバスフィッシングのパターンとしての引き出しとしては持っておきたいルアーの1つです。

 

またルアーの特性上横方向へのサーチ力が強いので、フィールドのコンディションやバスのポジションが捉えられていない時に、魚のレンジやポジションを探るには非常に効果的かつ効率的なルアーと言えます。

ハイシーズンも、急な雨の濁りや秋のターンオーバーの季節になるとクランクベイトの独壇場になることもあるのでレンジや、アクションに関しては最低限のランナップはタックルボックスに備えておきたいですね。

 

そして2022年の夏は、福島県の桧原湖に毎年ガイド業で約1か月間滞在するのですが記録的な大雨で濁りが蔓延しクランクベイトゲームが炸裂し、連日30~40本程クランクベイトでエンジョイできる素敵な展開でした。

 

このように、普段クリアウォーターな状況ではクランクベイトに見向きもしないデカバスや賢いサイズのバスが濁りが発生すると狂ったようにバイトしてくるという状況があります。また、秋のターンオーバーの季節も全国的にクランクベイトが効きやすい状況になる事があります。

秋の富士五湖や霞ヶ浦でも度々クランクゲームが炸裂する事も珍しくありません。そのため雨以外の「濁り」もクランクベイトがハマる重要な要素となってきます。

 

【オススメのクランク】

オススメのルアーとしては、アクションやレンジ等を細かく上げ出すとキリがない部分もありますが比較的使いやすく色々な状況にマッチしやすいタイプを挙げさせて頂くと以下の通りとなります。

 

【1M前後ダイバー】

イヴォーク1.2RC1.5COOBY

 

・イヴォーク1.2m(デプス)

抜群の障害物回避性能とハイピッチウォブルが魅力のクランクベイト。カバー周りやテトラやリップラップ周り、少し濁り気味の中層クランキングで使用しています。

 

・RC1.5(ラッキークラフト)

中層クランキングやちょっとしたカバー周りのクランキングまでこなしつつ、日本の水質

や強すぎないアクションの強さが日本のフィールドにマッチしてくれる事が多いクランクベイトです。ラウンドボディ―ABS素材のクランクとしてはBOXに必ず入れておきたいルアーの1つになってきます。

 

・COOBY(TEX

コフィンリップとハイピッチウォブル&ロールが特徴の発泡ウレタン素材のクランクベイト。高い浮力とリップ形状のバランスにより杭やストラクチャー周りでフラットサイドランクの苦手とする高い障害物回避性能を発揮するカバー周り攻略がコンセプトのフラットサイドランクです。

 

【2M前後ダイバー】

ワイルドハンチ、GLINT2.0、ブリッツMR

 

・ワイルドハンチ(エバーグリーン)

比較的アクション姿勢が水平に近く、急潜行し過ぎないのが特徴のクランクベイト。アクション適度なウォブル&ロールで春、秋1.5-2Mレンジで活躍するクランクベイトです。

 

・GLINT2.0TEX

ハイピッチウォブル&ロールが特徴のクランク。マッディーウォーターや浅い河川や水路等で、緩やかに潜りつつ中層に浮く個体へのバイトチャンスも演出する事がコンセプトのクランクベイトです。

 

・ブリッツMROSP

ABSとしては最高レベルのハイピッチウォブルアクションのクランク。高い障害物回避性能も併せ持ちボトムノックやテトラ周り等障害物周りのクランキングにも対応してくれます。

 

・オーバー2(ノリーズ)

適度に強めのアクションのクランク。適度に濁った中層やフラットのウィード周りで使用し、高速リトリーブにも対応し完成度の高いクランクベイトとなっています。

 

【3M~4Mダイバー】

DT10TDハイパークランク、Bスイッチャー

 

・DT10

急潜行しボトムや急深の岩盤やバンクに沿って泳がせるかボトムを長い距離泳がせたい時に使用します。何度もトーナメントシーンでもビッグフィッシュをもたらしてくれたマネーベイトです。

 

TDハイパークランク(ダイワ)

ワイドウォブル、チタンリップが特徴のクランクベイト。

立木周りやストラクチャー周り、中層で使用し、高い集魚力と障害物回避性能が特徴のクランクベイトです。

 

Bスイッチャー(ジップベイツ)

ロングリップによるボトムノック性能と適度なアクションの弱さが特徴のクランクベイトです。

 

【クランクに適したタックルセッティング】

使用するタックルに関しましては、ギア比はローギアまたはノーマルギアをベースに使用しています。

そして個人的にベイトリールは、クランクベイトゲームには長年丸型のカルカッタコンクエストを使用しています。もちろんロープロ等皆さんの手に合った形状でリールに関しては良いかと思います。

 

ギア比に関しては、サーフェイスゲームや早巻きのゲームでハイギアのリールを組み合わせる事もありますがベースのクランクベイトゲームとしては、ローギア~ノーマルを組み合わせる事が多いです。

理由としては、ボトムをタップする際や障害物周りをギア比が低い方がより丁寧にスタックし過ぎず巻きやすいケースが多いのでローギアを使用しています。ある程度のリトリーブスピードにも速く巻けば対応出来ますが、ラインの糸巻き量が少なすぎると中速~高速のリトリーブの際、ギア比が低いと対応し辛いので糸巻き量には注意が必要です。

 

60mmクラスの10グラムクラスの前後のクランクベイトには、MLクラスのグラスかグラスコンポジットがベストマッチになり、70mmクラスや45メートルダイバーのクランクベイトを使用する場合はMクラスのグラスまたは、グラスコンポジットが目安になります。もちろん、チューブラーモデルでも大丈夫です。

グラスやグラスコンポジットを使用するメリットとしては、ティップの怠さが本来のクランクベイトのアクションを出してくれる事とバスが口を閉じてアタックしてくる様なバイトを絡め捕りたいからです。この点に関しては、高弾性カーボンでは捕れないバイトがあると断言できるくらい状況によっては差が出る事があるのでグラス、グラスコンポジットロッドをベース使用しています。

 

【使用ラインと太さの使い分け】

個人的にクランキングで使用しているラインは【シューター】です。

太さとしては12lbをベースに使用しています。

 

ここ2シーズン程シューターをクランキングで使用しています。その理由としてグラスや低弾性カーボンをベースとしたロッドセレクトをしていると、ロッドが水中やストラクチャー越しのルアーの情報を伝える能力は落ちる傾向があるからです。フロロカーボンの中でも適度な硬さのあるシューターを使用する事でロッドの感度をラインで補い、僅かではあるものの手元の感知力が上がる気がしているのでシューターを使用しています。

https://fishing.sunline.co.jp/line/313/

 

先ほど12ポンドがベースとは言いましたがシチュエーションに応じて他の太さを使うこともあります。12ポンド以外の太さを使うシチュエーションは以下の通りです。

 

深くルアーを潜らせたい季節やタイミングは10ポンドや8ポンドも使用します。春先や水深の浅いフィールドでは18ポンドや20ポンドの太いポンド数を選択してルアーを潜らせないセッティングにしています。魚がシャロエリア帯に滞在しサスペンドし、レンジが浅い場合はとても有効的なラインセッティングになってきます。

また水路や流入河川などの比較的浅いエリアでクランキングする場合は14ポンド~18ポンドをメインにする事を一つ基準にするといいと思います。ラインが細いとルアーの潜行深度が入りすぎてしまうので12ポンドよりも太くすることによって入りすぎないようにこの太さを基準にするといいでしょう。

 

太いフロロラインがゴワゴワして扱い辛い場合は、【マシンガンキャスト】20ポンドなどを使用します。その理由として、ナイロンラインの方がしなやかで扱いやすいケースが多いからです。

https://fishing.sunline.co.jp/line/314/

 

これから2月、3月と徐々に暖かくなるにつれて少しずつですがクランキングゲームも楽しめる季節になってきますので、皆さんの釣りに行かれるフィールドの特徴などに合わせて是非参考にしてみて下さい。

 

【タックルデータ】

ロッド TEX  プロト グラスコンポジット

リール カルカッタコンクエスト100

ライン シューター 12ポンド~20ポンド

ルアー GLINT2.0COOBY、イヴォーク1.2DT6DT10