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「サワラキャスティング完全攻略」山中竜太

2025.11.21

いよいよ秋本番と言うことでサワラキャスティングに注目が集まっています。特に近年の瀬戸内海ではミノーを使用したジャーキングが注目されていますね。今回はサワラキャスティング完全攻略ということで私の持っている知識やテクニックをお伝えしようと思います。

 

 

1【サワラキャスティングの魅力とシーズナルな狙い方】

サワラキャスティングの魅力はまず跳ねるサワラを見ることができます。なんの魚でもそうですが、魚の捕食シーンって興奮しますよね。跳ねるサワラを目掛けてルアーを投げて高確率で食う、その期待感に胸を躍らせる反面、キャストミス等による数少ないチャンスを逃した時の喪失感・・・。感情のアップダウンが激しい釣りであり、そこがサワラキャスティングの魅力です。()

 

 

時期的に秋のコラム公開ということで秋の狙い方について説明したいと思います。遊漁船の船長である私の秋の狙い方は大きく分けて3つあります。

 

1.地形からくる潮の変化を狙う

これはベイトを魚探で探知したり、サワラが跳ねるのを探すのではなく潮の変化でその近辺にいるサワラを狙います。私が最も多用する立ち回りでいわゆるブラインド(サワラが跳ねていないのに狙うこと)の釣りになります。分かりやすい例で言うと潮目は大きなポイントです。

 

船長が船を止めたエリアで潮目を探してみましょう。潮目付近には高確率でサワラがいます。その他、具体的な狙いどころはたくさんあるのですが職業上出せない部分もありますのでご容赦ください。

 

2.跳ねるサワラを狙う

これは単純に目視で跳ねるサワラを探します。跳ねるエリアで一番多いのは河口エリアです。探すときは河川の多いエリアを回ってみるとサワラジャンプに遭遇する確率が高いと思います。

 

3.ベイト上のブラインドゲーム

これはベイトの上や下についたサワラをブラインドで狙います。潮のタイミングで釣果が大きく左右されます。サワラを目視するわけではないので不安になるかもしれませんので多少ヒントを。魚を探すときは「下げ潮」のタイミングに照準を絞りましょう。この狙い方に限らず潮が動くタイミングはねらい目です。特に潮止まり前、動き出し、5分のタイミングに照準を絞ると魚を効率よく探せます。

 

これらの狙い方をポイントの状況を合わせて組み立てていきます。私はジャーキングでサワラを狙う時、ほとんど魚探を使いません。自分の肌で感じた感覚と経験でゲームを組み立てます。オカッパリの釣りに近く、感覚が研ぎ澄まされる感じがすごく好きなんですよね。今までやったことがない方もこれを機にぜひチャレンジしてみてください。

 

 

2【ミノーを使ったジャーキングゲームの具体的テクニック】

 

 

具体的なテクニックはたくさんあるのですが今回はサンラインの記事ということでラインに的を絞って解説したと思います。ジャーキングというだけあってこの釣りはミノーをジャークして使います。

 

船での釣りは船が風や潮で動くため風上と風下で釣り方が異なります。

まずは風上での釣り方ですが強めにジャークを入れて巻き数を少なくしましょう。これは船が流れていることから過度なスピードによるルアーの飛び出しを防ぐためです。止めを入れてその場に留めるようなルアーアクションをすると効果的な場合が多いです。この際は多少ラインスラックができても切られることは少ないです。

 

次に風下ですがこちらはワンピッチで小さくジャークし、極力ラインスラックを出さないようにします。風下側で大きくジャークするとラインスラックができてしまうので切られる可能性が高くなります。モチベーション維持をためにもルアーが切られないようラインスラックを適切に処理することが非常に重要です。

 

 

3【ラインセレクトやタックルバランス】

 

 

次にラインセレクトですが状況に応じて0.6号から1.2号までのPEラインを使用します。明確な時合の際は1.0~1.2号の強め設定で手返しよく、長時間のブラインドまた魚との距離が遠い場合などは0.6号~0.8号を使用します。0.6号~0.8号を使用する際は4本組を選びましょう。ジャーキングはロッドを動かす釣りなので海面にあるゴミ等で傷が入りやすい傾向にあります。4本組は8本組より1本1本の糸は太いので細糸を使用する時はこの釣りに向いています。ただし、1本が切れてしまった時の強度は8本組よりガクっと下がってしまいます。これは考え方次第ではあるものの、私の経験上では4本組の方がこの釣りに適している実績があるので0.6号~0.8号は4本組を使ってみてください。

 

リーダーは25lb程度のフロロカーボンを使用します。ナイロンラインを使用する方もいらっしゃいますが、これはタックルバランスによる向き不向きもありますので一例をとっての解説は割愛します。

 

使用ライン

PEライン0.6号~0.8号→ インフィニティブ×4

PEライン1.0~1.2号→ キャストワン×8  

リーダー25lb→ システムショックリーダーFC

 

ソルティメイト インフィニティブ×4

キャストワン×8

ソルティメイト システムショックリーダーFC

 

4【バイトに持ち込むまでの工夫やアクションのポイント】

 

 

バイトに持ち込むまでの工夫やアクションのポイントですが、ラインスラックの処理を大前提においてその後言えることは食わせの間をしっかりと作ってあげることです。

 

動かし続けると魚がルアーに対する照準を合わせられずにミスバイトを誘発し、ラインブレイクの原因になってしまいます。ジャークし続けるのではなく少しでもいいので止めを入れてみてください。そうすることで食うようにもなりますし、ここで食わせるんだという明確なアクションを入れることで「釣った」という心地よい感覚を持てるようになります。

 

5【実体験に基づいた攻略法やアドバイス】

 

 

攻略法やアドバイスということですが、この釣りは船長の腕もさることながらアングラーのスキルが試される釣りです。バーチカルな釣りではポイントや状況依存することが多いですがキャスティングという性質上、どんなポイントにいってもアングラーのスキルが必要です。

違う角度から考えるとこの釣りで釣れたサワラは船長に釣らせてもらったサワラでは無く、アングラーのあなただからこそ獲れたサワラなんです。そんな思い出に残るような魚釣ってみたいと思いませんか?ぜひミノーのサワラキャスティング、チャレンジしてみてください!

【遊漁船情報】

山口県岩国市の遊漁船【フィッシングガイドバンビ】