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【PEベイトフィネスの可能性/早野剛史】

2022.10.7

 

皆さんこんにちは。サンラインバステスターの早野剛史です。

 

今回は、春~冬までシーズン問わず近年4シーズン程、房総リザーバーや霞水系、利根川をやり込んで来たPEベイトフィネスでのカバー撃ちの釣りをご紹介したいと思います。パワーフィネスのキャストが苦手な方や、マッディシャローのフィールドで釣りされている方にとっては、発見のあるコラムの内容かと思いますので是非最後までチェックしてみて下さいね!

 

【ベイトでPEを使用する理由】

私がPEラインでカバーを撃つ事に出会ったのが2018年でした。それまでは比較的濃いカバーを前にしてもフロロカーボンラインを14lb程度まで太くして撃つ事が自分の中で主流でした。

 

またカバーと言っても個人的には大きく3種類に分けて捉えています。

・アシや水ひまわり等の水生植物

・レイダウン、ブッシュ等の水辺に生える陸生植物

(木の幹とラインが接触する可能性があるもの)

・鉄パイプや鉄杭等、金属製の人工物

 

人工物や水生植物には撃ち物の基準となるフロロカーボンラインの1214lb程度の太さを選びます。これでもボートフィッシングからのアプローチであれば殆どのシチュエーションでキャッチが可能ですが、水中に沈んだ陸生植物が絡むシチュエーションになると話は違ってきます。

 

過去の経験としても、フロロカーボンライン12ポンドを使用して陸生植物が絡むポイントにアプローチするとラインブレイクするケースが幾度もありました。もちろん1416lbまで太くすればラインブレイクは防げるのですが、使用するルアーはカバータイプのスモールラバージグやネコリグの使用率が9割を超えてきます。

それ故にラインを太くしていくと細かい操作感が失われ、木の枝が折り重なっているカバー等では34グラム程度のリグでは太いラインがカバーと接触して上手く水中に沈んでいかないといったデメリットが目立って来ます。

 

ここまでの話だけだと「スピニングタックルを使用したパワーフィネスでいいのでは?」という考えに至るかもしれません。実際に私もPEベイトフィネスを導入するまではそう考えていました。しかし、実際PEベイトフィネスでカバー撃ちをやってみると先入観以上にメリットがありました。

とは言えベイトタックルでPEを扱う事にもメリット、デメリットがありますのでコラム前半で解説しておきます。

 

≪メリット≫

・圧倒的に近距離のキャストが決まりやすい。

・ベイトのクラッチワークで、「カバー内で10センチ落として…」等レンジコントロールがより容易になる。

・手数の必要なカバーに関しては、「手数がスピニングより増やせる」

といったメリットがあります。

 

次にデメリットです。

 

≪デメリット≫

・ロングキャストに向かない。

・スキッピングが必要な奥行があるカバーが苦手。

・上向きのガイドセッテングや適正なティップの硬さを選ばないとガイドやティップに対する糸絡みが発生する。

 

といったデメリットもありますので、決してどちらかが万能というわけではありません。

パワーフィネスかPEベイトフィネスのどちらを使うかはフィールドやロケーションを見て選択しているのが現状です。

 

【使用ルアーとカラーチョイス】

使用するルアーは主に2種類です。一つはカバータイプのフックをセットした1.8グラム~2.7グラム程度のネコリグ。もう一つはカバータイプの3.54.5グラムのスモールラバージグにトレーラーをセットしたスモラバ。私の場合だとこの2種類のルアーでカバーを撃つのが殆どです。

 

そして使用するスモラバやワームのカラーは、マッディーウォーターではブラック系や濃いめのグリパン系。ステインウォーター~クリアウォーターではミミズカラー、グリパンやスモーク等のナチュラル系の使用率が高いです。

 

 

左から順にマッディーウォーター⇒ステインウォーター⇒クリアウォーターとワーム・スモラバのカラーを選択していきます。(真ん中のカラーについてはワームだとミミズカラーになります。)

 

使い方としては魚が浮き気味のコンディションだとカバーの水面直下からシェイクしながら「水面直下→中層→ボトム」へと少しずつ落としていく使い方がメインとなります。

真冬の冷え込んだ朝一など魚が浮いていない様な状況では、一気にボトムまで沈めてボトム付近→中層へとレンジを上げてくる使い方が基本になります。

 

魚が浮き気味か沈み気味か、反応や状況を見ながら判断して狙ってみてください。

 

 

【タックルセッティングとオススメライン】

≪ロッド選び≫

タックルセッティングはベイトフィネスと名がついているものの、強めのラインセッティングを活かして一気にカバーから魚を出したいのでLクラスのベイトフィネスタックルではパワー不足です。MLクラス以上のロッドセレクトが基準となっています。

 

私はベリーからバットの部分がMHクラスでソリッドティップを搭載した糸絡みしないスパイラルガイドセッティングの専用タックルを使っています。

 

市販されているMやMHクラスの柔らかいソリッドティップ搭載モデルだと、ティップへの糸絡みが多いのでロッド選びは慎重になる必要があります。とにかくPEベイトフィネスをやってみたいという方はチューブラーモデルのML~Mクラス辺りが扱いやすいかと思います。

 

≪リール≫

使用するリールは、キャストフィーリングを重視してベイトフィネス系リールを使用します。ベイトフィネスリールのドラグ力を心配される方も居ますが、現状フルロックでドラグ力が足らないと感じた事はありません。

 

≪ライン≫

快適にPEベイトフィネスを使う上で非常に大切なのがラインセレクトです。特におすすめなのが高比重系のPEラインです。シェイクしながらカバーの中で誘うというのが基本アクションになるというのは先ほども書きましたが、高比重系のPEラインを使用する事で圧倒的にシェイクしやすくなります。

 

実際に私が使っているPEラインはソルト向けに発売されている【キャストアウェイPE】という製品です。

https://fishing.sunline.co.jp/line/299/

実は、このPEライン10年以上前から製品ラインナップに存在しています。私自身、バスに限らずシーバスやバラマンディ釣りにも使用していましたが、バスフィッシングのパワーフィネスにも使用しているアングラーがとても多い、隠れ人気ラインなんです。

 

そんな【キャストアウェイPEですが私が主に使うのは1.5(20lb)2(25lb)です。

https://fishing.sunline.co.jp/line/23841/

リーダーは【トルネードVハード】4号を使用しています。リーダーシステムは40センチ程度組んであげると回収の際、カバーにルアーが絡みにくいのでお勧めです。

 

というわけで今回は【PEベイトフィネスの可能性】というタイトルでPEベイトフィネスについてご紹介させていただきました。

シチュエーションさえ合えば年中通用する釣りなので、ご興味のある方は是非このコラムを参考にしてお試しください。

 

【使用タックル】

ロッド  TEX TSC67M-ST

リール  SHIMANO SLX BFS XG

ライン  SUNLINE キャストアウェイPE 1.5(20lb)2(25lb) 

リーダー SUNLINE トルネードVハード 4

ルアー  3.5-4.5グラムスモールラバージグ、1.8-2.7グラムネコリグ