- 鮎
鮎釣りにおいてエステル水中糸のメリットとは? 西田昌弘
2019.4.1
今年も鮎の天然遡上のニュースが聞こえ始めました。
仕掛け作りに励んでいる友釣りファンの方も多いでしょう。
仕掛けの中でも重要なパーツである水中糸に、今年サンラインから『エステル鮎水中糸』という新しい糸が発売されることになりました。
仕掛け作りに励んでいる友釣りファンの方も多いでしょう。
仕掛けの中でも重要なパーツである水中糸に、今年サンラインから『エステル鮎水中糸』という新しい糸が発売されることになりました。
鮎釣りに使用される水中糸は、メタル、複合メタル、ナイロン、フロロカーボン、PEなど様々な種類がありますが、 『エステル鮎水中糸』は水中糸としては初めてのエステルラインとなります。
エステルの特徴としては、ナイロンやフロカーボンと比べて硬く張りがあり、伸びが少ないことがあげられます。エステルライン自体は昔からあり、糸の特性から投げ釣りの枝バリ用として使用されていました。
伸びの少ないラインが好きな私は、10年ほど前から「エステルの水中糸は作れないか?」と提案していました。その時の回答は「伸びが少なすぎて鮎釣り用の細いラインでは強度が不足してしまう」とのことでした。しかし、近年は質のよい原材料が入手できるようになったこと。そして、製造工程の進化によって細いラインでも強度を保てるようになったのです。
オールマイティに使える『エステル鮎水中糸』ですが、特におすすめなのが泳がせ釣りでの使用ですので、ナイロンやフロロカーボンとの違いをもう少し紹介します。
ナイロンは比重1.14で吸水性がありよく伸びます。
フロロカーボンは比重1.78で吸水性は無くナイロンよりは伸びは少ないです。
エステルは中間的な比重1.38で吸水性はなく、伸びが少ないとされるフロロカーボンよりも断然伸びはすくないです。そのため3種の中では一番感度の良いラインといえます。
フロロカーボンは比重1.78で吸水性は無くナイロンよりは伸びは少ないです。
エステルは中間的な比重1.38で吸水性はなく、伸びが少ないとされるフロロカーボンよりも断然伸びはすくないです。そのため3種の中では一番感度の良いラインといえます。
また、性能の劣化が少ないのもエステルの特長です。
全体的な使用感としては、メタル系とは違いナイロンやフロロカーボンに近い感じで扱いやすいラインになりますが、ナイロンのように1日釣っていると手尻が伸びてしまうということはありませんでした。
3年ほどテストしましたが強度的にも問題はなく、例えばナイロンやフロロカーボンなら0.175号を使うだろうなという状況でエステルの0.175号を使用して他のラインに強度で劣っていると感じたことはありません。
唯一の欠点としては伸びが非常に少ない為、伸度の高いラインと比較すると瞬間的な衝撃にはやや弱いことです。なので、その欠点をクリアする為に天井糸には少し伸びるフロロカーボンを組み合わせるのがおすすめです。それでも心配な方は初めはワンランク太いラインを使用するのがよいかもしれません。
結束方法は特別なことは必要ありません。
皆さんが普段ナイロンやフロロカーボンで結んでいる方法で大丈夫です。
例えば2~3回ひねった8の字結びでOKです。
皆さんが普段ナイロンやフロロカーボンで結んでいる方法で大丈夫です。
例えば2~3回ひねった8の字結びでOKです。
狩野川、神流川、馬瀬川、長良川、仁淀川、神通川などでテストをしました。
やはり水量のある河川で瀬を釣る時はメタル系のラインに分があります。
場所や条件によってラインを使い分けることは釣果アップの助けになります。