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チヌ(黒鯛)に警戒されない“色”と“糸”を科学する

2016.7.5

釣り人の間で今も昔も変わらず話題になるのが『魚は色を判別する事が出来るのか!?』というもの。
正直、「魚になってみないとわからない」というのが率直な感想!?ではあるんですが、昔と違い確実に科学の力は発展しており、謎に包まれていた多くの“不思議”が解き明かされています。

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もちろん、その中に“魚の色覚”も含まれています。
なので、今回は魚の色覚からさらに掘り下げた『チヌ(黒鯛)に警戒されない色は何か?』 を科学したいと思います。というのも、それをコンセプトに完成した『トルネード SV-1』という製品があるからなんですが・・・
でも、その製品の特性や有効性を知って使うのと、そうでないのでは確実に釣果に差が出ると思うので、是非ご覧下さい。

※ここから以下の文書は広島大学大学院生物圏科学研究科とサンラインが共同で発表した論文を基にした内容になっています。

【魚眼一般論】
人間は太陽光が物体に反射する光の波長を利用することで色を感じています。
でも、人間が感じている波長の範囲は、せいぜい380~760nm(ナノメートル)の可視光で、色で言えば紫(短波長側)から赤(長波長側)です。
紫より短い波長は紫外線、赤より長い波長は赤外線ですが、残念ながら人間の眼で見ることは出来ません。

人間が色を見分けることが出来るのは眼の網膜に赤・緑・青の光を感じる視細胞があって、これらの視細胞からの信号とそのバランスによって色が規定されているからです。

これに対して魚はどうでしょうか!?
実は今から80年も前に金魚を使って研究が行われていました。
青色と白から黒までの濃淡のことなる皿を用意して、青色の皿に餌があることを金魚に訓練すると、金魚は見事に青色の皿に餌がある事を学習しました。
この研究から、金魚には色覚があることが証明されました。

そして、研究は進み電気生理学的手法が魚類の色覚能力を調べることに成果を上げています。
光を媒体にした視覚情報は眼の網膜に取り込まれ、さまざまな回路を経て脳に伝えられます。
これを利用して行われる実験がS電位と呼ばれています。

torune-do

この方法で実験を行った結果、チヌ・グレ・マダイは色盲またはそれに近いと考えられます。
というのもこれらの魚種のS電位を調べるとL型タイプしか示さないのです。
また、大型のマグロやカジキの仲間も色盲であることがS電位によって明らかにされています。

【なぜピンクがステルスカラーになるのか?】
人間が飲んでいる水は透明なのに、航空写真で海を見ると青く見えます。
これは、海水が500nm(ナノメートル)付近(青色系)の波長の光を良く通し、それより短波長(紫色系)や長波長(赤色系)の光を吸収する性質があるからです。
一般に、魚が生息する海水では、外洋水で青緑色系(475nm)の色が豊富です。

沿岸の濁った海域では青緑色の光は水に吸収されてもう少し波長の長い色が多くなり、さらに河川水の影響を受けやすいところは、長波長の赤色系の色が豊富です。

チヌなどの色盲の魚でもS電位の最大応答は530nm付近で得られています。
ちなみにこの付近の波長を色で言えば、青緑色系ということになります。
魚が生息する海水には青緑色が豊富であり、魚の眼も背景色の青緑色より少しはずれた波長の光に良く反応するように進化しています。

これは、海水の青緑色を背景色にした時に、餌とコントラストを明瞭にして、餌を見つけやすくする為だと考えられています。いずれにしても、魚は青緑色に敏感ですので、こうした意味では、青緑色以外、特に赤橙色系の波長に反応が見られないことが明らかです。

(※科学的にも網の色が赤、橙、黄、緑、青の順で魚に気づかれにくいことを報告した研究例もあります。)

チヌが好む沿岸域や河口域では、比較的波長の長い光、すなわち赤橙系の色が豊富です。
なので「トルネードSV-1」は沿岸域の海水と同調しやすいと、また、魚(チヌ・グレ・マダイ等)に見えにくく、違和感を与えないカラーと言えます。

かなり活字が多く頭に入っていかないと思うので要点をまとめると・・・

①:チヌ・口太グレ・尾長グレ・マダイなどの魚は色盲である。
 :その中でも、特に赤系統の波長(580~700)の反応が鈍い。

②:近海の海水には赤系統の波長が多い。
 :海中では、赤系統のカラーは類似色になる為、カモフラージュ効果が高くなる。

また、ひとつ出てきそうな疑問として色盲であれば、糸はクリアでも同じではないか?
むしろクリアの方が効果的ではないか?

答えは・・・

SV−1画像

・ピンクハリス(赤系統)は、海水中の光の中で、赤系の波長以外は殆ど吸収します。従って、糸は赤く見えます。さらに、クリアは海水中の光(波長)を全て反射及び透過します。
よって、赤系以外の光も出ていることと、色付きハリスよりキラキラする点で魚に違和感を与え、気づかれやすい(警戒心を与える)ことになります。

ということで、ピンクのハリス・トルネードSV-1に対して『これホントに効果あるの?』『魚から見難い
の?』と疑問を持って、まだ使ったことがない方は、是非一度試してみて下さい。
必ず良い釣果に導いてくれると思いますので。 

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