- ロック/ライトゲーム
初夏ロックフィッシュゲームのススメ/塩津 紀彦
2025.7.4
【初夏は大物狙いのベストシーズン】
「ロックフィッシュは秋〜冬のターゲット」
そんなイメージの強いロックフィッシュゲームですが実は初夏も秋〜冬シーズンに負けずとも劣らない隠れたハイシーズンなのです!
初夏は水温が上昇しベイトフィッシュや甲殻類がシャローの海藻地帯へと集まり、それを求めるロックフィッシュ達も一斉にシャローへと集結します。
ベイトをたっぷり食べたロックフィッシュ達はコンディションも良く、筋肉質で暴力的なファイトを楽しむことが出来るのも初夏ロックゲームの特徴と言えるでしょう。
【初夏ロックゲーム攻略のキモ】
初夏ロックゲーム攻略のキモはズバリ【海藻】。
昔から「根魚は海藻を釣れ!」と言われるだけあってロックフィッシュを釣るポイントを見極める上で海藻の有無が釣果を大きく左右する重要なファクターと言えるでしょう。
海藻帯はロックフィッシュにとって身をすっぽりと隠せる癒しの空間であると共に、モガニ類やカニ、エビなどの小型甲殻類やギンポやハゼ類などロックフィッシュが主食とするベイトが数多く生息する言うなれば高級レストラン。
ロックフィッシュが海藻帯に集まるのは必然と言えるでしょう。
ちなみにシーズンの進行状況によりロックフィッシュが好む環境は日々変化するため居着く海藻の種類の好みも変化していきます。
シーズン初期は海水温の上昇が早く水温と潮流が安定するワンド内に繁茂するホンダワラ。
シーズン中期はワンド内の潮流が少し当たるエリアに好んで繁茂するアラメ。
シーズン後期は潮面の潮流が当たるエリアへ繁茂するコンブ。
海水温の上昇とシーズンの進行状況によりロックフィッシュが好む海藻が変化しますので、ポイント選択の際は海藻の種類にも着目するとより精度の高いポイント選択が出来ますので覚えておきましょう。
「海藻の有無が釣果を左右する重要なファクターなのです。」
【海藻帯シャローを効率よく攻めるためのライン選択術】
海藻が繁茂する海藻帯を狙う釣りはザックリ分けると「ゴロタ浜」や「砂浜に点在する岩礁エリア」のように比較的起伏が少ない広大なエリアを狙う釣りと、「水深が浅く起伏に富んだガチャガチャ岩礁エリア」をピンポイントで狙っていく釣りの2パターンがあります。
「広大なゴロタ浜も初夏のロックフィッシュゲームには外せないポイントです」
「ゴロタ浜や砂浜に点在する岩礁エリアに広がる海藻帯を狙う釣り」は、遠投の釣りがメインとなるため遠投性能に優れたスピニングタックルを使用します。
ゴロタ浜や砂浜に点在する岩礁エリアにポジショニングするロックフィッシュは、ベイトを探し果敢にシャローまで入ってきているため、活性が高く非常にアグレッシブ。
イワシなどのベイトフィッシュをメインベイトとする事が多いため、横方向の動きへの反応が良いケースが多いのが特徴です。
「初夏のゴロタ浜攻略はスイミング気味にスピーディーにアクションさせるのがコツ」
しかし、1箇所に多数匹が居着く事が少なく、単発もしくは数匹単位で行動するため、広範囲をスピーディーに攻略する釣りを展開する事が釣果を伸ばすキモになります。
そこで私がメインで使用しているのは高比重PEのオールマイト。
時として100メーターオーバーのロングキャストをする事も珍しくないこの釣り。
ロングキャスト時に横風を受けると風に邪魔をされ糸が大きくフケてしまい、自分の思い描いていたトレースコースを通せなくなってしまいます。
トレースコースが乱れ糸フケが出たまま釣りを開始してしまうと、感度が落ちボトム感知能力が下がり、バイトも不鮮明になるだけではなく、根掛かりを誘発させてしまったり、フッキングの力もダイレクトに伝わらずバラシの原因になったりしてしまいます。
通常のPEラインは風の影響を受けやすく横風時には糸フケが出てしまうケースが増えてしまいます。
一方で高比重PEのオールマイトはキャスト後すぐにラインが水に馴染むため、糸フケを最初限に抑えトレースコースを直線的にコントロールしやすい…つまり一言で言うなれば
「風に強くリグコントロールがしやすいライン」と言えるでしょう。
直線的にラインを自在にコントロールしやすく【感度アップ】【根掛かり軽減】【フッキング率向上】につながり遠投の釣りには欠かせない存在になってます。
オールマイト
「遠投が必要な遠浅のサーフをオールマイトで攻略」
「水深が浅く起伏に富んだガチャガチャ岩礁エリア」の海藻帯をピンポイントで狙う釣りでは、ベイトがモガニ、イソガニなどの甲殻類がメインなるためそれを食べるロックフィッシュ達も岩礁に対して非常にタイトに居着きます。
「シャロー攻略はベイトタックルでのパワーゲームが有利!」
そのため使用するタックルは初夏特有の筋肉質で暴力的なファイトを見せるロックフィッシュに岩礁へと潜り込まれないよう一気に引き剥がす事が可能な強力なベイトタックル!
時として岩礁越しに狙ったり、切り立った岩礁のエッジを狙うため丹念に攻めたりするため、使用するラインに求められる性能はなんと言っても「耐摩耗強度の高いライン」。
つまり根擦れに強いラインになります。
岩礁の高低差が低い磯ではPEラインの出番もありますが、時には10メーターぐらいの垂直岩礁の際を狙ったりするためメインラインのあちこちが知らず知らずのうちに傷ついてしまいます。
【シャロ―の岩礁帯でキャッチした大型アイナメ】
そこで私が愛用しているのが根擦れに強いフロロカーボンラインのFCロックハンターII。
FCロックハンターIIの最大の特徴は“プラズマライズ加工”。
通常のフロロカーボンラインに比べ、プラズマライズ加工を施す事によりライン全体の滑りが良くなり、細かなキズが付き難くなる…つまり、ロックフィッシュゲームの大敵である根擦れによるラインの摩耗を最小限に抑えてくれることに繋がります。
また、摩擦抵抗も軽減されるためキャスト時の飛距離も向上し水弾きも良いためリグコントロール&ラインコントロールもスムーズになるのもプラズマライズ加工の特徴と言えるでしょう。
近年のロックフィッシュゲームはPEラインが主流になっていますがフロロカーボンでしか攻められないポイント&攻め方があり、フロロカーボンだからこそ手にする事が出来る魚もいるので私にとって中〜近距離のパワーゲームにはFCロックハンターIIが欠かせないラインになっています。
ソルティメイト FCロックハンターⅡ
「夏のベッコウゾイはとにかくパワフル!」
【初夏の注意点】
最後に初夏の磯歩きの注意点になりますが、磯場は照り返しが強く、例え気温が低くてもいつの間にか日焼けによる体力の消耗や熱中症の危険性があります。
また、磯への道中もヘビ、ハチ、熊などの危険生物や草が生い茂るため足場が見え辛く足を踏み外す危険性も高まっています。
今年は非常に暑い日が多いので水分をしっかりと補給しながら安全第一で初夏のモンスターロックフィッシュ狙いを楽しんで下さい!