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【巨べら×マッシュポテト】野釣り徹底解説 / 土屋ナオト
2025.9.26
皆さんこんにちは。サンラインテスターの土屋ナオトです。
今回は「野釣りにおけるノウハウ」についてご紹介します。
野釣りと一言で言っても多種多様な遊び方があるのがヘラブナ釣りの魅力の1つです。
まず大きく分けられるのが「大型狙い」と「数釣り狙い」です。
何が変わるのかというと一言でいえば「釣り場の選択」になります。
それぞれ目的も違い、セッティングも違えばエサも違い、同じ魚なのにここまで違いを感じるのもヘラブナ釣りの奥深さが表れています。
「大型狙い」釣り場の魅力とは
極論言えば1日数十枚、数十キロの数を釣るよりも数回、数十回、その道の名人ともなれば人生を賭けて記録級の大きさを狙うのが「大型狙い」のヘラブナ釣りです。
ポイント開拓をし気候を見て、情報網を張り巡らせ太く、強いセッティングで大型を獲る。巨ベラと言われる50㌢アップを狙い。55㌢級を夢見る。それが俗にいう「巨ベラ師」という巨ベラ狙いの釣り師です。
「大型狙い」釣り場での「糸選択」
自分が大型狙いでおススメするラインは「へら道糸野づり」ミチイト&ハリスです。
一言でこのラインを現すなら粘り強い。春の産卵期、障害物の真横を打つ。雨後の増水を狙った釣行は浮きゴミや折れ枝が沢山水面にある。誰しも巨ベラファンなら、まのあたりにする光景だと思います。これらのシチュエーションはかなりの負荷をラインにかけてしまいます。
やっと出会った1枚を獲る為にはそれらの中でも安心してやりとり出来る耐久性に優れた「へら道糸野づり」が僕はおススメです。SDP製法でネバリ強く、ストレッチショック性能で衝撃に耐えるタフなライン選択はまさに記録級を狙うには適したライン選択だと感じています。
へら道糸 野づり
へらハリス 野づり
「数狙い」釣り場の魅力とは
魚影の濃い釣り場が主になり、管理池に近いセッティングで手軽に自然の中で釣りが出来て、釣り方も管理釣り場と大きく変わらないので親しみやすく、競技性や釣り方に対する再現性、ゲーム性が高いのも魅力です。冬場には自然湖ならではの超長竿(8m以上)で深場から釣りあげる楽しみ方も数釣りが出来る野釣り場独特の面白さです。
「数狙い」釣り場での「糸選択」
自分が数釣り狙いでおススメするラインは「パワードへら奏」道糸&ハリスです。
HMW(超高分子量)ナイロンを採用した「パワードへら奏」は直進性に優れていて大型狙いに比べてエサ打ち回数、アタリに合わせる回数は極端に多い数釣りのロッド操作時に起こる穂先絡みなどライントラブルを回避出来ます。糸サバキが優れているのもかなり便利です。数釣り時のトラブルはエサ打ちを中断してしまい致命的です。ストレスの無い数釣りをするには「パワードへら奏」が太鼓判です。
パワードへら道糸 奏(かなで)
パワードへらハリス 奏(かなで)
「マッシュポテト釣法」
先ほど紹介した大型狙いの中でも特に面白いのが「巨ベラ師」が使用するエサには食用でもなじみのある「マッシュポテト」が使用されています。マッシュポテトはご存じの通り加熱したジャガイモを粉砕し乾燥させ乾燥させてフレーク状にしたものです。
現在の様にヘラエサが多種になる前に手に入りやすいという理由で古くから使用されてきました。
なぜこのマッシュポテトが巨ベラに効果的なのか。そしてそのマッシュポテトをエサにするとセッティングがどう変わるのかをご説明したいと思います。
・マッシュポテトをエサにする理由
①適度にバラケて練り具合や水分量により重さやバラケ加減の調整に幅があること
②他のエサに比べてバラけた時に小型の魚がついばみ易い粒子の凹凸が少なくエサの塊を丸々吸い込む魚しか釣れてこない。(他のエサだと針に繊維や粒子が刺さり小魚でも釣れてしまう。
③匂いが少なく粒子が細かい為、集魚効果が少ない。
④大餌を使用する為、価格が比較的安価。(1日消費量エサ単体で1400g前後)
・マッシュポテトをエサにした時のセッティング
①針は太軸の9号~18号
②ウキは太めのパイプトップもしくはロング無垢トップ
③ミチイト2~3号、ハリス1~1.5号
大型狙いの大餌マッシュポテトを水分量、練り加減で調整しゆっくりと警戒心の高い大型にアピールしていく釣りになります。マッシュポテトは水分量を多くし、練りを加えれば最終的にはエサ単体だと水面で浮く程、軽い。針の重さでようやく沈んでいく様なエサを作ることができる。その動きが警戒心の高い巨べらの食欲を刺激するとともに集魚力の弱さが小型の魚を寄せ付けない圧倒的に大型に実績のあるエサなのです。
個人的にはシンプルなエサだからこそ持たなければ「練る」落下が早ければ「手水」を打つというエサ調整の基本が学べる釣りだとも感じています。
「最後に」
一言で野釣りといっても多くの楽しみ方がるのがへらぶな釣りの特徴です。
今回は大きく「数釣り」と「大型狙い」に別けましたが山の釣りと言われる山上湖の釣りがあり、こぢんまりとした野池での楽しみも方もあり、秘境のダムを開拓する面白さもあります。またそれぞれに拘り、釣果を求めればもう一歩を埋めてくれるタックルやライン選択があります。
楽しみ方が多くある、奥が深いヘラブナ釣り。四季を感じウキを見つめる。日本発祥のゲームフィッシング「ヘラブナ釣り」をぜひ皆様も信頼のおけるラインで魚との対話を楽しんで下さい!