- 磯
新Vハードプロジェクト始動!
2021.2.25
切れない糸はない。ただ、釣り人が満足できる糸を。
【Vハード】の進化。
「Vハード」は言わずと知れた、磯フカセ市場で大人気のハリス。
フカセ釣り以外でも、ソルトルアーやバスフィッシングのリーダーとして愛用するアングラーも多く存在します。
このハリスのフルモデルチェンジのプロジェクトが本格的に開始したのが2018年の5月。それから、3年近く掛かり、やっと完成が見えてきました。
先ず、この「Vハード」の歴史について紹介します。
「Vハード」は1999年9月。「サンライン史上最強のフロロカーボンハリス」をキャッチに誕生。
当時開発された3層樹脂コーティング(トリプルレジンプロセッシング)を採用し『耐スレ強度が大幅にアップ。根ズレを感じた後、そこからの粘りが違います』
『松田稔 Vハード1.5号で56cmのオナガを釣る』等々の宣伝もあり磯釣り市場で大ブームを起こしました。
このハリスは、その名が示す通り硬調子の糸質。
ハリスは絶対的にしなやかで柔らかい方が魚の喰いは良いです。それでも、キズが付きにくい硬調子にこだわり、実際に切られない強さが評価されてきました。
発売から20数年が経ちましたが、一度だけリニューアルをしています。覚えている人も多いと思いますが、最初は少し厚みのある小型の平行巻スプールを採用。
2011年の秋にフローティングベストのポケットの中でかさばらない様にと薄型のスプールに変更しています。この時、中身の糸は変わっていません。変える必要が無かったのも有りますが、それ以上に、この上を行くハリスを造ることが出来なかったのが事実です。
それ程にも完成度が高かったハリスを進化させるとなった時、企画チームも開発チームも悩みに悩みました。どうしたら良いのか?
完成度や釣り人の満足度が50%や60%の製品であれば目標が見えるんですが、「Vハード」は現時点で、ほぼ100%に近いもの。
改良して、110%や120%に持って行っても誰も納得しないというか違いが解らないんじゃないか?最低でも130%にしなければ。等、企画開発のミーティングでの会話です。
じゃあどうする?となった時に「Vハード」を進化させるにはこれしかない!となったのは、当然と言えば当然ですが【プラズマライズ】の採用です。
プラズマライズ特設サイトはこちら
【プラズマ技術】は糸の表面を自由自在に改質・異なる性質に変える事が出来るものです。
強力と伸びのバランスが最適であることを前提として、ハリスが切れる多くの原因は瀬ズレや魚の歯による外的要因が占めており、ハリスの強さを求めるには[耐スレ強度]を上げる事が重要になります。
「ブラックストリーム」ではプラズマ技術で表面をゴムの様な状態に変化させて[擦りキズを吸収する]としていますが、「Vハード」では?
現時点ではプラズマの内容[糸表面が○○の様な状態]は言うことは出来ませんが、「Vハード」と言えばコレ!!的な特徴を最大限に引出せる内容にしています。
少しだけふれるとしたら、ブラックストリームは【キズを吸収する】ですが、Vハードは逆サイドから攻めて【キズを弾く】をコンセプトにしています。
ただ、プラズマで「糸表面を○○の状態」と目標は決まっても、そこからが大変で試行錯誤。実釣テストでは切れた糸・釣り上げてもキズだらけの糸、それぞれを持ち帰り分析。そして次の試作を繰り返し、完成に近づきました。
~新Vハード実釣テスト風景~
手に取った時に感じる強さ。釣り上げた時に確信する強さ。
100%切れないことは不可能ですが、確実に「Vハード」は進化しています。
現在、量産化に向けて品質の安定性の確認を行っており、発売はまだ先になりますが、楽しみにお待ちください。