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「キャリアハイ6」ー釣行を重ねての使用感ー

2018.11.7


初めまして、サンラインソルトフィールドテスター、神奈川在住の西田学です。

テスターとしてまだまだ新米もいいとこの身ではありますが、このたびサンライン社製PEライン「ソルティメイト・キャリアハイ6」についての使用感を伝えさせて貰います。

 

発売当時よりすでに1年以上経過したタイミングでいまさらインプレ?と思われるかも知れませんね。
しかしながら、製品のファーストインプレはもちろん大切ですが、それなりの使用期間を経た上での評価が結構大切だったりします。


今回はその“期間を経た上で”の使用感を中心に、ワタクシなりの報告を。

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さてさてキャリアハイ6

まずはおさらいですが、謳うメインコンセプトは、近年のPEラインの主流となる8本組みと4本組みの良いとこ取り。

4本よりも高い真円性を持ちつつも、8本より僅かにザラつき感を残す、6本組みという新たな取り組みに加え、撚りの本数以外にも、SSP(スムースサーフェイスプロセッシング)というサンライン社独自の表面加工技術により、より滑らかで毛羽立ちが少なく、真円に近い構造へと仕上げることが出来るというもの。

これにより8本と4本の中間の性能・・・ではなく、8本組みのと遜色ない性能を持たせつつも、4本組みに優れる操作性も持たせてしまおうという、正に良いとこ取りを狙った試みです。

ラインの繊維自体にはハイグレードPEを採用して耐久性を高め、さらに質感として、しなやかさの中に適度なハリを持たせることで、トラブルの起きずらい扱いやすいラインに仕上げています。

飛距離の伸び、操作性、耐久性、トラブルのなさ等々、現代のPEラインに求められる必要要素をそれぞれ高めて取り込んだPEラインというわけです。

 

そんな優れた性能を謳ったキャリアハイ6ですが、私が実際に使い始めたのは20179月のことで、実際リールに巻き込んだのは116lbクラス

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初秋より盛り上がるリバーゲームではランカー含めて良型を量産し、内房エリアの干潟ゲームではこれでもかと数釣りを楽しみました。

何よりヘビールアーの多投、かつ強引なやり取りを要す磯マルゲームには若干酷な号数と思っていましたが、数ヶ月に渡るシーズンを全く問題なく乗り越えてくれました。

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その後も、キャスト時、サカナとのファイト時、ランディング時など、およそ実釣で必要とされる強度に対して不足を感じるまで、どこまで使えるものかと使い込んでみました。
先に挙げた酷な状況を含むテストとしては、決して優しい条件ではないと思っていたのですが・・・

裏巻きもしない、巻きっぱなしの使用期間でなんと約13ヶ月。
巻き替えたのはつい先日のことで、私自身の記憶では、ここまで長くPEラインの巻替えをしなかったことは初めてのこと。

さらに巻き替えの理由は、強度不足ではなく、ラインの巻き量不足によるものでした。


 

私は釣行の度にリーダーを組みますが、その際は使用時に負荷が掛かりやすい先端ヒトヒロ・1.5mほどをカットしてから組み直します。

13ヶ月のうち、このリールを使用した釣りがおよそ40釣行でしたから、このカットのみでも単純計算で60mをロスすることになり、当然のようにスプールのキャパに対してライン不足の現象が発生するわけです。
 

強度劣化(不足)のタイミングを確認するはずが、気付けばそこに到達する前にライン量の不足に至るというお粗末な結果となったわけですが、まぁよくよく考えれば、ライン巻き替えのタイミングについては、確かに強度劣化よりも巻き量不足のことも多いですし、先に挙げた過酷な条件も含む13ヶ月であり、これはこれで十分な耐久性を実証出来たと言えるものでしょう。

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そしてもう一つ。

副産物ながらコレにより実証出来たのが、ラインの扱いやすさ。

交換時の残りラインが100m程度だったのですが、170m巻のキャリアハイですから、ほぼ毎釣行のカットのみのライン減少だったと言えます。
通常そこにライントラブルや、根掛かりブレイクなどによるカットが加算されるわけですが、ほぼそれがなかったという裏付けにもなります。


或いは、SSPによる毛羽立ちの少なさが、ラインカット量を抑えていたのかも知れません。

いずれにしてもこの期間の釣りにトラブルの少なさは感じていて、実際に軽いものが2回のみでしたからね。

しなやかさの中にも適度にハリを持たせて仕上げている恩恵で、大変素直で扱いやすいラインと感じています。
 

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使い込んだ上での話以外で、真っ先に感じたことがルアーキャスト時の飛距離。

これは十二分にコンセプトを実感できます。

一般的な8本組みをツルツルと表現した場合、キャリアハイ6はサラサラでしょうか。

厳密に言えば僅かな凹凸感を感じることが出来、これがガイドや空気への抵抗として出るはずですが、10g以下の軽いウェイトから36gまで、こと飛距離の体感では全く8本組みのツルツルと遜色なし。
抵抗感なくよく飛ぶなぁと実感できます。

一方で僅かな凹凸が及ぼす影響としては、ガイドへの抵抗感。

リトリーブ時の軽いテンションでは感じませんが、サカナとのファイト時に強くテンションが掛かった状態では、キュルキュルっと糸鳴りがありますね。

ただし、4本組の如何にもなギュルギュルレベルからの軽減は感じられ、このあたりは間を取った6本組みという印象です。

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ではそのザラつきをプラス方向にいかした操作性についてはどうか。

いわゆる風や流れを使ったドリフト時に、あえて馴染みをよくすることでその操作性を高めていくという考え方で、ラインを先行させて大きなU字を描きたい場面や、ターンに角度を付けてピンポイントで食わせたいような釣りにも有利な材料になりえますし、強風時にはウィンドドリフトでストラクチャーの裏を通すようなテクニックにも使えます。

一方で、流れや風に乗せたくない場面があるのも事実で、逆に馴染ませないためにロッドワークで補った方がよい場面もあります。
ただいずれにしても、誰もが体感として明確に感じ取る大きな差ではなく、ドリフトへの拘り、あと一歩の食わせへと繋げる、アングラー側に与えられた選択肢と捉えていいものと考えています。


つい先日の地元河川で、微妙な立ち位置から大きく流してシャローのかけ上がりで食わせたランカーとの出会いがありましたが、なかなかに微妙なアプローチを問われる釣りに、その効果を感じることが出来ました。


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後にして思えば、知らず知らずのうちに今回のような釣果を呼び込んでくれていることがあるのかもなぁと感じる今日この頃です。

必要十分な強度に、飛距離が出せ、扱いやすくトラブルを減らしてくれる。
そこに操作性という選択肢を与えてくれる6本組PEライン「キャリアハイ6」。


優れた耐久性は、総合的なコストパフォーマンスにも繋がる話ですね。

6本組というあらたな試みにより、各必要要素をバランスよく纏めてくれている、とても素直なラインです。

皆様のキャリアハイな一本に巡り会うための手助けとなることが出来れば幸いです。

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